https://revoir.exblog.jp/18515433/ より引用
昔むかし、飛騨の古川の人たちは五穀豊穣のために狐を神さまとして祀っていました。狐神のおかげか、毎年豊かな実りとなりとても感謝しておりました。
ところがこれを面白く思わない水の神である大蛇が、その腹いせに田畑から水を枯らしてしまい、村人たちはとても困りました。
あるとき古川を治める殿様が、ひとりの美しい娘を助けました。 なまえを「おこん」といいました。大変賢い娘で、水枯れした古川の土地に水路を作ることを考えました。 早速水路を作ると里には水が戻り、村の田畑には実りが戻りました。
おこんをとても気に入った殿様は、おこんとの祝言を決めます。 その時とつぜん大蛇が殿様を襲ってきました。 そこへ一匹の狐が出てきて蛇を退治しました。 なんと、おこんの正体は狐だったのです。
殿様はおこんがたとえ狐でも祝言を挙げることにしました。 そして、二人は嫁入りの行列を行います。 嫁入り行列の途中、またも大蛇が飛び出し、おこんに襲いかかってきました。
すると今度は煙がたちのぼり、二匹の大きな狐が現れて、大蛇の首を押さえると大蛇は倒れ、大きな一本の縄になってしまいました。 その後、無事祝言が行われ、夜遅くまで宴が続きました。
こうして殿様とおこんはめでたく結ばれ、いつまでも幸せにくらしました。
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