氷見、加納南古墳群
(2006年10月21日現地説明会)

 能越自動車道建設に先立つ発掘調査として平成4年度から継続的に行っているもので、昨年の上久津呂中屋遺跡に続いて今年は加納南古墳群の現地説明会がありました。
 今回は発掘場所が山の上で狭いため、少人数毎の説明となり、登りの途中で3,4回待たされました。

発掘現場

発掘現場
遺跡出土地点(9号墳)

発掘場所へ

遺跡の説明(10号墳)


出土品

出土した直後の状態(加納谷内遺跡より)

須恵器(すえき):古墳時代から平安時代に使用された、硬く焼き締まった青白色の土器。(9号墳より)

銅鏡(どうきょう):青銅製の鏡で、弥生時代に大陸からもたらされ、国内でも生産された。 弥生・古墳時代では主に祭祀や呪術に用い、神秘的な力を持つ権力の象徴として大切に扱われていた。(10号墳より) 三輪玉(みわだま):古墳時代の大刀の飾り。 素材は主に水晶や金銅で、半球形の左右に小型の突起を持ち、下面は平坦な形状をしている。 手で握る柄につく鉄製や革製の帯にとじつけられていた。(9号墳より)

勾玉と管玉:10号墳から水晶製勾玉2点、碧玉製管玉12点、ガラス製の小玉約200点などの首飾りがまとまって見つかった。 9号墳から見つかった鉄製の大刀。 9号墳からは他に挂甲(けいこう)、鉄鏃(てつぞく)などの武具類が見つかっている。

中世土師器(はじき):古墳時代から続く、赤褐色の素焼きの土器で粘土紐を巻き上げなど「手づくね」で形成され、装飾はほとんど無い。中世になると皿型が主体となり、酒盃や灯明皿に使われた。 煙管(きせる):刻み煙草をつめて火をつけ、その煙を吸う道具。 火皿・雁首・ラウ・吸口からできている。(加納谷内遺跡より)